2013年12月08日

★ 2013年11月第4週

1.博物館便り
『研究委託発表会』が11月20日(木)開催されました。
「博物館」の定義は、『歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管(育成を含む)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行いあわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関』。としています。 調査研究の中で、外部の方に委託して研究していただいているのが「研究委託」となります。 自転車博物館の今年度の研究委託は、ドイツ ビーレフェルト大学歴史学部客員研究員 経済学部博士 西 圭介氏です。 11月20日(木)に西氏の研究発表公演会が自転車博物館多目的ホールにて開催されました。自転車業界の方々、自転車歴史研究者、自転車歴史ファンなど多くの方々に聴講いただきました。
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研究課題名『日本とドイツにおける自転車工業の産業組織に関する比較 1890年〜1930年』
講演要約:
19世紀後半は蒸気船の実用化、電信網の整備、鉄道網の充実などによって人とモノの流れが加速する時代にあたり、「第一次グローバリゼーション」の時代とも呼ばれます。自転車は19世紀末に開発され、すでに世紀転換期には工業化を果たしていた欧米を先頭に世界に普及し始めます。本報告は、グローバルな自転車部品の流れから、工業化を高度化させていたドイツとアジアで先頭を切って工業化を開始した日本の発展要因を探ることを主目的としています。
備考:
日露戦争後の1906年から1914年のこの間は、特に日本の産業が急発展し経営の近代化が確立された時期でした。その後、1914年第一次大戦の勃発により海外からの物資、自転車の輸入が激減したこの時期から、それまで輸入に頼っていた自転車・部品が、一気に国産化を進め日本の自転車産業が自立体制を確立させ、現代の日本の自転車産業の基盤が形成れました。 今回、このような日本の自転車産業確立の期間である、1890年から1930年の間の日本・ドイツの自転車産業発展要因に付いての研究は、現在の日本の自転車産業・技術がどのような歴史を踏まえ現代に至ったのかは特に興味深いものです。


2.サイクリング
『 堺自転車のまちづくり・市民の会共催 市民サイクリング』
開催しました。2013年11月24日(日) 秋の陽射しが心地好い日曜日、堺・旧市街と郊外の紅葉を楽しみながらサイクリングする催しです。 毎年秋に自転車博物館では、多くの市民の方々に“サイクリングに親しんで”いただくために、「堺自転車のまちづくり・市民の会」と共催で市民サイクリングを開催しています。 午前の部と午後の部の2回が行われ午前は平地のルート15km程を走る堺旧市街と港湾エリア巡るゆったりルートです。 今回は、堺文化財特別公開の日に当ったため、各文化財の多くが無料入館や、文化財施設では歴史解説をしてくれる方が居てより深く文化財を楽しむことができました。 また、年に1回とか極めて稀にしか公開しない「鉄砲鍛冶屋敷」も解説していただきながら観ることができました。
午前の部 旧市街の文化財を自転車で巡ります
博物館をスタートし、世界三大墳墓(仁徳天皇陵・秦の始皇帝陵・フク王のピラミッド)5世紀に築造されたと考えられている「仁徳天皇陵」(長さ486m・幅305m)前から、半周し反正天皇陵(墳丘長148メートルの前方後円墳)を廻り、紀元前90年頃が起源と伝えられる古社「方違神社」(ほうちがいじんじゃ)「河内・和泉・摂津」の三国の堺にあるため、方位の無い“清なる地”とされていて、新築・転居の厄除けとして全国から人が訪れる神社です。ここから西へ向かって、阪神高速道路高架下を渡れば旧市街に入ります。丁度、阪神高速道路堺線の真下が、環濠の堀があったところです。堺市の環濠都市遺跡は、南北約3km、東西約1kmとかなり大きな街遺跡で、東が丁度阪神高速堺線の下になります。 西側が内川(今も堀に水があり環濠観光船が就航しています)南が土居川になり、この川(堀)の内側が環濠都市と言われた堺旧市街ですが、この環濠都市は「大阪夏の陣」の火災によって消失してしまいました。その後、旧市街は江戸幕府によって市街地を広げて街割り(江戸期の元和(1615〜1624に町割りされた)が行われ後堀を作り直した碁盤の目のような直線道路で構成された市街地となりました。 堺が自治都市として「黄金の日々」として繁栄した街は、江戸幕府によって町割りされた大きさより、もう一回り小さいものでした。旧堺市街に入り、「妙国寺」国の天然記念物に指定された「蘇鉄の庭」がある境内は必見です。1868年(慶応4年)来航したフランス人を土佐藩士が殺害してしまった“堺事件”で責任を取らされた藩士が切腹した寺でもあります。相互の国の言葉ができなかった為に、コミニケーションができず事件になってしまった悲しいできごとでした。 ここから北へ向かうと寺社が多く残る地区に入ります。「本願寺堺別院」(堺最大の木造建築)明治4年(自転車が日本へ多く輸入され始めた頃)から10年間 堺県庁として使用されていました。ここには、多くの経本が蔵書されていますが、通常の公開は無く堺文化財特別公開の日に公開されます。ここでも、観光ボランティアの方の解説が付き、文化財見学を耳と目で楽しむことができました。
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柳之町東を北へ抜けると、「山口家住宅」(約400年前に建造された江戸時代初期の町家で庄屋を務めていたようです。) 昭和まで住人が住んでいたので昭和初期の暮らし、江戸時代の堺の町家暮らしが家屋・展示物から感じ取ることが出来ました。さらに北へ進むと「北の堺七まち」です。戦災を免れ、清学院など江戸時代から戦前にかけての建物や、地域に根付いた伝統産業が今も残っています。【内田家住宅(旧商家)】明治前期の造り醤油の商家。2階には切り絵美術館。【堺鉄砲館(鉄砲展示)】中世の堺を世に轟かせた堺火縄銃の数々を展示。【ろおじ(ギャラリー&茶店)】 大正期の長屋を改装。2階ギャラリーに河口慧海コーナー展示。
【七まちびいどろ(ガラス工房)】町家空間を活かしたとんぼ玉の制作&体験工房。
【藤井刃物製作所(刃物工房)】古い町家で営まれる刃物作りを公開。
【薫主堂(線香工房)】江戸末期の建物で、天然香料を使った手作り線香店。
【水野鍛錬所(刃物工房)】 鍛錬工房公開、魔除け体験(法隆寺五重塔の魔よけは水野鍛錬所で作られました。)古式鍛錬を公開。鍛錬実演、鍛錬工房を見学できます。
今回は、「堺文化財特別公開」の日に当たったため、本願寺、山口家住宅、めったに開放しない日本に唯一現存する鉄砲工房「鉄砲鍛冶屋敷」の屋敷内を解説していただきながら見学できとってもラッキーでした。
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ここから南下し、内川沿いの水辺を走り堺駅前から竪川から港へ出ますと、ヨットやプレジャーボートが係留されたオシャレな港湾沿いを走ることになります。
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明治10年(1877年)に築造された“現地に現存する日本最古の木造洋式燈台「旧堺燈台」”(昭和47年(1972年)に国の史跡に指定)で海を眺めながら一休み。
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最近描かれた「壁画」も楽しめます。
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 ここから、大浜公園を通りますが、日本一低い山「蘇鉄山」標高6.96メートル(一等三角点の設置がされている)がこの公園に在ります。 大きな公園を通り、南宗寺(なんしゅうじ)国の重要文化財仏殿、茶室「実相庵」(千利休が好んだ)、徳川家康の墓(伝説となっています)の前をのんびり東へ走り、京町通りから、「自転車博物館」へ戻ってきました。全走行距離14kmでこんな素晴らしい名所を巡ることができる「堺旧市街サイクリング」皆さんも体験されては如何でしょうか。自転車博物館には、レンタサイクル(クロスバイクあり)1日300円も有ります。 今回は、参加者+インストラクター計25人(男性22人・女性3人)で巡りました。大勢で巡るもの楽しいですね。(「堺文化財特別公開」日には、普段公開していない施設・建物が公開されるので歴史に興味ある方は必見の日です。)
午後の部 泉北ニュータウンから金剛寺往復の34kmを走る健脚コースです。 
秋の陽がそそぐ郊外を爽快にサイクリングです。 観梅で有名な荒山公園に集合し車が通らない泉北緑道から、
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泉北の堺市と大阪狭山市の堺の丘の稜線を走る「あまの街道」は、雑木林で広葉樹も多く、葉の色が変わり始め木々の間からそそぐ秋の陽射と林の中の道は身体を動かしているサイクリングにはとても快適です。稜線の道は眺望も良く堺の街、狭山、富田林などが見える快適な道です。 あまの街道を走り河内長野市下里町からを過ぎ“もみじ”の色鮮やかな紅葉真最中の金剛寺から、
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周辺の紅葉のもみじの下を通り、
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晩秋の田園中の野菜直売所で産直品の柿を買い、また森の中をサイクリングし荒山公園へ戻りました。参加者男性19人(男性18人・女性1人)+インストラクターの皆さんと郊外の晩秋の森を通るサイクリングを楽しみました。
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 34km走って信号が一箇所と云うのも魅力です。(長谷部雅幸)

posted by bikemuse at 16:59| カテゴリ無し | 更新情報をチェックする
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