(1)博物館便り
今年6月12日の毎週日記でも紹介した、経済産業省が支援する「地域自立・民間活用型キャリア教育プロジェクト」が、9月29日の授業を担当することでスタートする。堺市内の学校で行うのだが近畿経済産業局、堺市教育委員会堺市商工部等からも見学に来られる他、マスコミの取材も入る予定だ。
授業を担当する私は、レーサージャージーに身を固め、子供達の前で堺の自転車産業を代表してシマノが目指している事や、日本の自転車の未来は君たちが自転車をどう活用するかにかかっているのだという話をする。なぜなら自転車の発展は技術革新も重要だが、自転車レースが始まってスピードは増したし、オフロードを走るMTB(自転車でハイキング)という用途の拡大が非常に大きいからである。
自転車は健康に良いという考え方が生まれたのは1950年代以降で、自転車200年の歴史において最近の50年にすぎない。自転車が環境に良いと言われたのは1970年代でこの30年の間にすぎないのだ。
21世紀の自転車の歴史を作るのはこの子供達であることに間違いない。そんな私の思いをも込めて、子供達に自転車の素晴しさ、可能性の高さを伝え、自分たちの自転車を創造して欲しいと願っている。
そして、子供達の自転車に対する想いを高め、「こんな自転車欲しかってん」という新しい自転車の企画案を作り発表してもらう。それを評価するのは私たちの年末から来年2月頃の仕事になる。
(2)通勤サイクリング便り
11月13日のツールドおきなわに向けて通勤時間が長くなった。
つまり少しでも乗る時間を増やそうと泉北ニュータウンの中で、自動車の通行と、信号が少ない7.5km程の周回コースを使って走っている。 同じコースをぐるぐると回るのは楽しくないと言えばそれまでだが、私は気に入っている。
何周回ったかでメーターがなくても距離がわかるし、ペースが落ちてきたかも時計を見ればすぐ解る。何よりも遠くへ行っていないので、何かトラブルがあってもすぐ自宅へ帰り易いので安心だ。そして私が周回コースを好むのはインターバルトレーニングとして大学時代のロード練習を京都宝ヶ池1.8kmの周回コースでやり、その効果もあって全日本アマロードで優勝した良い思い出を持っているからかもしれない。
もちろん私の体力も体形も20歳台の頃とは全く別物だし、同じ練習をしたら体が壊れてしまうのは間違いない。そういう意味で言えばハードなトレーニング目的というより、より安全なリスクの少ないトレーニングとして周回コースを有効に使うのも中年(失礼)サイクリストには良いかもしれない。(中村博司)