(1)博物館便り
市役所ロビーの展示はまずは順調だ。毎日200人位の方が展示を見てくれている。本当はまちづくりのパネルを見てその活動を知り、自転車の活用に賛同していただくための展示である。しかし自転車の展示の方に目が向いているのは仕方ないことだし、大人が自転車の展示に関心を持つことだけでも喜ぶべきかもしれない。23日朝には自転車総合学習を実施し、その発表資料を借用した小学校の児童と先生方が見学に来てくれた。それを取材にケーブルテレビも来て、小学生達にインタビューをしてくれた。子供達はちょっと誇らしげに見えた。
子供達がまちに出て、自転車で走るには危ない場所、安全な場所を大きな地図に示している。これほどまでに子供達が危険な交差点と感じるまちを作った大人の1人として責任を感じてしまった。こうした子供達の成果を何とかまちづくりに生かすための努力が必要だと思った。また子供達は自分たちが行った活動がまちづくりに生かせることを知れば、街は自分たちが作るものだと知り、選挙などへの関心が高まる最高の結果を生むはずだ。

堺市役所ロビーの展示の前でインタビューを受ける子供達
この展示には私も説明役として、3日間連続で市役所へ出勤した。私に会いたいという人には市役所のロビーにいますと伝えていた。それで市役所ロビーに文部科学省の科学技術政策研究所の研究官の方が来られた。先日届いた調査アンケートに回答した内容が大変ユニークだと関心を持って下さったのだ。当館は自転車文化を発信し、自転車ライフを館外に飛び出して広めようと活動している。一般的に博物館は研究成果としての展示物を見せることが目的になっているようだ。しかし当館は目的を持ち、実現するため何でも実行している。それは地域社会との結びつきを強め、地域社会のニーズを吸い上げて提供することで、地域の人々に「あって良かった」と思っていただけるはずだ。そしてこれは企業にとっても商店にとっても同じことだと考えている。そう研究官の方に話した。
あたり前のことをあたり前に言ったつもりだが、その言葉が印象に残ったと御礼のメールにあった。またその研究官が関西で訪問するのは当館だけですとの言葉に私は少し感動してしまった。
(2)通勤サイクリング
ようやく春の到来は近いと感じられるようになった。夕方の日没時間は確実に遅くなってきた。
少し冷え込みますと天気予報が伝えても、2月末の平均気温が上っていたのか、あまり苦にならなくなった。ただ20日は世田谷区の「大都市部における自転車走行環境整備に関する研究」の委員会に出席し、「自転車を活用した総合学習(堺市)」の事例報告をするため上京した。25日には学生自転車競技連盟の理事会に出席し、1週間に2回も東京へ行ったので通勤サイクリングは乗れませんでした。回数は少なくてもやはり走り出すと体は動いてくれる。喜びを感じてくれる。そんな気持ちで走っています。
暖かくなったら今度こそ瀬戸内海を渡るしまなみ街道を走りたい。
自転車で楽しく走ることを提案し、広くアピールしている私が実は多忙で、「自分の楽しみのために走る時間がとれない」現実から早く抜け出したいものです。 (中村博司)