(1)博物館便り
先週は東京へ出張した。1月の第5週に書いた OVE という南青山のお店で自転車ライフセミナーを4月22日(土)に開催する事が決まり、その打合せを行った。
13時30分から約30分で自転車の歴史の話をする。歴史的自転車を走らせるビデオを14分で上映し、その後私が実物を前に説明する。その後1時間で南青山周辺を走り、最後に自転車の選び方を話し、質疑応答の時間も作りたい。
15時30分頃終了の予定で参加費は3 , 000円である。参加費に見合う満足度の高いセミナーにしたいと思っていますので、是非ご参加下さい。申込は OVE (03-5785-0403)までお願いします。
OVE の打合せをこの週にしたのは、3月21日午後1時〜3時半頃まで赤坂にある自転車会館で行われた「 Do ! Cafe in 東京」に参加したかったからである。道と自転車に語ろう!というタイトルで、主催は自転車活用推進研究会。自転車 Do !と(財)道路空間高度化機構である。共催として(財)日本サイクリング協会とエコサイクル・マイレージ研究会である。まずステージには自転車パワーの発電装置とそのパワーで動くアンプ他の音響機器が並べられ、時間になったところでボランティアのサイクリストによる汗の結晶でエコライブが始まった。演奏は井上氏他と、トークとステージ上でのイラストを描くのは利久氏でなごやかに進行した。
ステージで演奏が終ってトークが始まり、最初に名古屋大学の産学連携コーディネーター片岡氏の活動報告があった。そして本来なら疋田智氏が来るまでのつなぎ役として、進行役の小林成基氏からお呼びが掛かって参加させてもらった。私も堺で取組んでいる自転車を活用したまちづくりの報告をした。また来場していた国土交通省の自転車が好きな担当者もステージに上り、自転車の環境整備を進めるための白熱した議論になり、楽しい Cafe になった。

エコライブ
(2)通勤サイクリング
先週は東京出張とスケジュールが過密になり、風邪も加わって1日しか自転車に乗れなかった。そんなわけで今日は「イタリアの自転車工房物語」の紹介をする。
ヨーロッパのプロロードレースの写真を20年以上撮り続けている、日本を代表する自転車競技の写真家である砂田弓弦氏がイタリアの手作り自転車メーカーを訪問取材し、まとめたものだ。
私は自転車競技、それもロードレースの出身であり、今も「チネリ」「デローザ」を保有している。「チネリ」は1969年に購入し、1970年のニュージーランド遠征に使用し、3日間と6日間のステージレースで使用した。「デローザ」は1973年に欧州プロレースにデュラエースが参戦した時、私は9ヶ月欧州に滞在し、自転車レースの情報収集のためベルギーの「シマノ・フランドリアチーム」と共にすべての有名レースに同行した。
レースのない時はしばしばミラノの長沢義明氏のもとへ通い、イタリアの自転車について教えてもらった。当時長沢氏はデローザで働いており、その時購入したものだ。この本の13ページにある当時の長沢氏と、ウーゴ・デローザ氏の写真を見ると感無量になった。もちろん自転車博物館としても所蔵自転車の由来等説明文の参考にできる非常に良い本です。
発行は八重洲出版で定価2 , 400円+消費税です。 (中村博司)

イタリアの自転車工房物語表紙