(1)博物館便り
実は、オランダとベルギーに出張中です。
私は1973年に、誕生間もない自転車レース用部品DURAACEと共に欧州プロレースに参戦し、9ヶ月間メカニックとして働いたことがあります。春のパリーニースから秋のジロ・デ・ロンバルディアまで9ヶ月間欧州に滞在し、プロレースの実状とDURAACEの改善すべき課題について毎週リポートする仕事をしたのです。その所属したチームが、ベルギーのZedelgemという町にあった、フランドリアという自転車メーカーのチームだったのです。
当時はフレディー・マルテンスというスプリンターがいて、彼はその後、2度世界チャンピオンになりました。
その時のキャプテン、ゴッドフロート氏は東京オリンピックの銅メダリストで、後にドイツ・テレコムチームの監督にもなったので、記憶している人もいると思います。
そのフランドリアチームが解散して30年になるのを記念して式典を行うので、初めてシマノから派遣された私に出席してほしいとシマノヨーロッパから要請が来たのです。
今ではシマノもDURAACEも欧州で確固たる地位を築いていますが、その第一歩のレース参戦において多大な協力をいただいた事に感謝するため式典でスピーチし、合わせてシマノが自転車文化のさらなる発展のために、博物館のリニューアルに取組んでいる事をお知らせしたいと考えています。
この式典のあと、オランダの自転車博物館ベロラマを訪問し、「国際自転車歴史会議」で知り合ったムート氏に会って、旧交を温め、2年前に入手したラントン型三輪車について情報収集したいと考えています。
来週にはこの式典等についてリポートします。
(2)通勤サイクリング
先週18日(日)は泉北ニュータウンを一周する健康サイクリングを実施しました。土曜日午後から雨になり、
18日朝も路面がしっかり濡れていましたが、雨は止んでいましたので決行です。
15人の予約がいましたが、欠席者も出て10人とスタッフ2人の12名で、約24kmを2時間かけて走りました。
途中荒山公園では、梅林の中を自転車を押してゆっくり歩き、梅の花を観賞し、花の香を楽しみました。
私も路面が濡れていたので、泥除け付サイクリング車を使いましたが、参加者の中にも昔のサイクリング車で来た人が3人もいました。
ダウンチューブに変速レバーがついた、懐かしいモデルです。
この自転車もオーナーの団塊の世代の青春時代から共に人生を歩んできたのだと思うのです。そう考えるとこれからも頑張って走ってほしいと思う気持ちになりました。(中村博司)

健康サイクリング参加者と荒山公園の梅林にて。