(1)博物館便り
本日4月1日は開館して15周年目のリニューアルオープンの日になる。15年前にこの博物館が開館した時は、私はシマノの宣伝課に在籍していて、3階の展示を担当した。
自転車は人にやさしい。地球にもやさしい。自転車のしくみを見せるという3つのコンセプトを基に展示を行った。
この基本コンセプトは15年経っても変えてはいない。今回の展示で変わったのは具体的なライフスタイル提案だ。最大のねらいは自転車ライフへのスムーズな誘導である。
展示→感動→博物館イベントでの自転車の感動体験→ライフスタイルとして定着。
人は説得されても考えを変える事は少ない。人の考え方(自転車への考え方)を変えるのは感動体験だと信じるがゆえに、このような展示を考えた。展示はあくまで手段にすぎないが、この展示からすべては始まるので非常に重要だ。
女性に対するビューティーアップ、男性に対するメタボリックシンドローム改善、子供達に対する環境問題からのアプローチが本当に効果を発揮するのかとても楽しみである。
15年ぶりのリニューアルオープンといっても特にイベントは実施しないので、地味なスタートになる。それでも新聞、ラジオ等、地域に密着したマスメディアの取材を多く受けた。自転車を注目を浴びる機会が増えている。この博物館からの情報発信が、日本の自転車をとりまく社会環境改善に役立つよう努力したい。

(2)通勤サイクリング
待ちに待った通勤花見?の季節がやってきた。
この時期は寄り道が多くなる。
日本に公園には桜の木が多い。そんな公園を1つ1つ回りながら朝は博物館へ走り、帰りは夜桜を楽しみながら家に帰る。
ただ興ざめな事もある。 今朝も公園の中を、ゆっくり桜を眺めながら走ると、桜の木の下にブルーシートが敷かれ、柵がしてあるのだ。
花見の宴会を開くための場所取りと思われる。しかし桜の木の根元を踏みつけると、根に悪い影響があり、焼肉の油煙は、桜の枝や葉に悪いと聞いたことがある。桜を見て楽しむことは良いと思うが、 本当に桜の花を大事に思うのであれば桜の身になって、来年、再来年も見事な花を咲かせる思いやりを持つことも必要でないのか?
「花より団子」という言葉もあり、日本人の桜に対する想いとはこんなものなのかと思うと、少々寂しく感じるのは私だけではないだろう。(中村博司)