2007年12月24日

2007年12月第5週

[ 12月30日 年末年始は12月25日より1月4日まで休館です。]
(1)博物館便り
2007年が終ろうとしている。あなたにとって今年はどんな年でしたか?
多くの人は「今年もあっという間に過ぎて年末を迎えた」と言われる。確かにその通りだとも思うが、私にとっては長い一年だったようにも感じる。
過ぎ去った1年を思い返し、感傷にひたる気持ちはないが、夢中で過ごした一年を振り返り、自分でやれた事、課題として残ったことなど、頭を整理して来年の課題を明らかにすることに役立つのではないかと思う。
私と自転車博物館の10大ニュースとしては・・・。
@何と言っても15周年リニューアルオープンをしたことだ。計画から約2年間を要して、4月1日に無事オープンできた。おかげで入館者も20%程度増加する見込みだ。 
A絵画コンクールの応募作品が3万点を越えた。
今年16回目の絵画コンクールだが、ついに応募作品数は3万点を越えて、絵画コンクールとしては大阪府ではトップクラスのコンクールに育った。
B「大人のサイクリングビギナーズ」八重洲出版の発刊。
共著であるが、私が主たる著者として執筆した最初の本であり、3月に発刊したが、7月に第2版が出て売れ行きも好調のようだ。
C共同通信社から1年間(50回)の連載の執筆依頼を受け10月にスタート。
共同通信社はニュースを配信する社団法人で、多くの新聞社が掲載してくれる事を期待している。
D自転車ライフ体験セミナー開始。
スポーツバイクに関心を持ち、始めたいと思う人のために自転車のフィッティング、簡単なメンテナンス、パンク修理、交通ルールなどを教える教室をスタートさせた。受講者は多くないが、その分丁寧に教えることができている。
E特別展「昭和の自転車展」。
今年から4月29日が「昭和の日」に制定されたので、昭和という時代の変化の中で、自転車と自転車業界の対応という視点で見直す展示を行った。
Fハワイセンチュリーライドに初めて参加。
日米4,000人以上の人が参加するセンチュリーライド(160km走るサイクリング)にテクニカルサポートの一員として参加した。 当館が果たすべき使命は、自転車を楽しく乗るためのソフトの提供であると確信できた。
G欧州プロチーム「フランドリア」のパーティーに参加。
1973年にデュラエースを搭載して、ツール・ド・フランスなどに参加した「フランドリアチーム」が消滅して30年がたち、チームの歴史を紹介する本の出版記念パーティーに出席し、当時の選手・スタッフと再会した。
パーティー会場で当館の活動を紹介するプレゼンテーションを行った。
Hマスターズのレースとツールドおきなわに参加。
9月に滋賀県で行われたマスターズのロードレースに参加し、7位に入賞した。11月のツール・ド・おきなわの市民200kmに挑戦したが、80km地点でリタイヤした。
I体調不良で4月下旬〜5月上旬に療養。
リニューアルと本の執筆等の疲れが出たのか、約20年ぶりに病院で2週間療養した。年齢を重ね、体力の低下を受け入れる時期が来た。しかしその後は急回復し、秋にはレースにも参加できたのは毎日の通勤サイクリングの成果とも言える。

07.12-5.jpgリニューアルされた3階の壁には絵画コンクールの応募作品を使っている。女性向け、男性向け、子供向けの自転車ライフを提案するほか、自転車の仕組みの体験展示、交通ルールを発信している。

(2)通勤サイクリング
自転車博物館は12月25日(火)より1月4日(金)まで年末年始の休館に入りましたので、通勤サイクリングもお休みです。1月5日(土)に開館します。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。(中村博司)

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2007年12月22日

2007年12月第4週

[ 12月23日 最近のマウンテンバイクは原点に戻ってきたようです。]
(1)博物館便り
当館の収蔵庫は今年4月のリニューアルで通路を新設し、収蔵庫に納められている約250台の自転車を一望できるようにした。
1台1台の自転車を見せるのではなく、自転車の大群が見る側に走ってくるように見せている。しかし自転車に関心の高い人は、前の自転車だけでもしっかり見たい人はいるし、後ろにどんな自転車があるのか収蔵庫内をもっと明るくしてほしいという意見も多く聞いていた。しかし明るくすると、収蔵庫内の棚やダンボール類が見えてしまうというデメリットがあり困っていた。いろいろ考えていて、当館の備品の中に使っていない衝立で1m四方のグレーのパネルが8枚あるのを思い出した。
このパネルを立ててみた。ちょうど天井からぶら下げている自転車と、床の上に並べた自転車の間の空間を衝立が目隠しの役目を果たしてくれたので、非常にスッキリできた。そこで手前の照明を明るくしてみると、前の自転車は明るく輝いた上、後方の自転車もかなりはっきり見えるようになった。
少しの工夫でこんなに良くなるなら、なぜ4月からやらなかったのかと怒られそうだが、1つ胸のつかえがとれた。これで正月が迎えられると言ったら大げさであるが、気になっていた事がお金をかけることなくちょっとした工夫だけで問題が解決し、うれしい気持ちになった。
07.12-4.jpg明るくスッキリした収蔵庫







(2)通勤サイクリング便り
この冬で初めてのマウンテンバイクツーリングを16日に行った。
私の愛用していたフルサスのマウンテンバイクも、サスペンションの防水シールの寿命が来て乗れなくなった。しばらく何種類かシマノから借用して試乗し、気に入ったものを購入したいと考えている。
やはり新しいバイクは良い。フルサスペンションは固めで、踏み込んでもしっかり受止めてくれ、ショック吸収も満足できるものだ。川沿いに作られた改修用道路の未舗装路をゆっくり走っていて、とてもなつかしい気持ちになった。25年程前に私が初めて購入したマウンテンバイクのポジションにそっくりなのだ。
ハンドル幅は60cm位あり、ロードバイクと比べると前傾が少ないゆっくりした乗り心地である。
25年位前に東京のワイルド・キャットの平木氏が初めて輸入したマウンテンバイクを試乗させてくれた。そのあと3レンショーの今野義氏が作ったマウンテンバイクを1983年秋に購入した。千葉県鴨川で行われたニューサイクリング読者の集いにそのバイクを持参し、近くの山を走って、マウンテンバイクの性能に驚いたのだった。
当時は自然の中で思いきり遊べる道具として、マウンテンバイクは作られていたのだ。その後マウンテンバイクのレースが盛んになり、オリンピックの正式種目になるなど、レース用マウンテンバイクが多くなったと思う。しかもダウンヒルレーサーなど過激(失礼)なものも作られることで、本来の誕生の原点、魅力と少しずつ離れたものになっていったように感じる。現在はロードバイク愛好者が大勢を占めているし、私もレースに参加するため、通勤サイクリングにもロードバイクを使ってはいる。しかしマウンテンバイクにはロードバイクと全く異なる素晴しい魅力があり、もっと愛用者が増えて良いと思う。ロードバイクは欧州自転車文化から生まれた。マウンテンバイクはアメリカのアウトドアライフの文化から生まれたものだ。どちらが良いというものではなく、私は両方好きだ。しかし日本の自然の中には、蜂と蛇がいるので、彼らが冬眠中の季節にしか山には入らない。私の場合は季節で使い分けている。当館のスケジュールとしては、1月から3月まであと3回マウンテンバイクツーリングを行います。(中村博司)
07.12-4-1.jpg最新のマウンテンバイクのゆったりした乗り心地、幅の広いハンドルは、私が初めて乗ったマウンテンバイクの原点を思い出させてくれた。






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2007年12月15日

2007年12月第3週

[ 12月16日 私の通勤バイクを来月より、自転車通勤車として展示します。]
(1)博物館便り
ほぼ今年の博物館の主なイベントが終了し、一息ついている。しかし一方で、来年のイベントや展示について考えをまとめる時期になってきた。この冬の課題の一つは、収蔵品の整理だ。リニューアルのため、収蔵庫にあった部品類や書籍は引越しのためにダンボールに入れたのだが、その荷解きがまだ進んでいない。
4月1日のリニューアルが終了して、取材に追いまくられ、毎月のサイクリングやスポーツバイクのスケジュールをこなし、定例の絵画コンクール他のイベントの準備等、差し迫っている目先の対応で、シーズンの終わりを迎えたという気持ちだ。
この冬の間に全て課題がクリアにはならないが、方向性を決めて、何時頃には、きちんとした態勢をとれるという形にしたいと考えている。また新しいイベントを立ち上げる計画もある。
当館のある南大阪地域を泉州と呼ぶが、この地域の博物館がネットワークを組んで、泉州ミュージアムネットワークを組織して、入館者の増加などに役立て、情報発信を行っている。単にネットワークを組んでも、個々の博物館に魅力がなければ、市民に足を運んでもらえない。来春には加盟39館が紹介されるパンフレットが出来る。それには、スタンプラリーの開催内容が告知される。当館からも賞品として、普及型のマウンテンバイクを提供して協力している。また近隣の博物館が共同でイベントを行う事にした。
当館からは歩いて5分程の大仙公園内にある堺市博物館と合同イベントを来年5月に実施する方向で、詳細を詰めているところだ。市民にとって魅力的なイベントを実施することで、今まで古墳など、日本の古い文化に関心ある人の参加者に、自転車の文化、健康や環境保全に役立つ自転車の魅力を発信できる機会として生かしたいと考えている。
07.12-3.jpg
堺市博物館は古墳や中世の鉄砲等の展示を中心に、堺に生まれた文化を紹介している。




(2)通勤サイクリング便り
12月に入って急に冷え込んだ時は、もうすぐ耳をカバーする帽子も用意する程に寒くなることも覚悟したが、冷え込みは少なく、気持ちよく走っている。
私の愛用しているアルミのビアンキだが、購入から8年程にもなり、走行距離も4〜5万km位は走ったので、耐用年数が近づいているはずだ。私の長年にわたる自転車通勤のノウハウをいっぱい搭載している自転車通勤車として展示し、余生を送ってもらう事を考えている。では新しい通勤ロードバイクをどうするか・・・という事だ。しばらくはクロモリ製のバイクで走る予定だが、レースに使っているカーボンのロードバイクを通勤仕様に組直そうと考えている。
それは来年のレースに向けて、新しいロードバイクを購入することになる。ちょっとワクワクの気分です。
最後に一言。忘年会のシーズンです。
自転車の飲酒運転は法律違反です。乗るなら飲むなで、安全に走って下さい。(中村博司)




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2007年12月08日

2007年12月第2週

[ 12月9日 多少背伸びして、真剣に取組むことが大事です。]
(1)博物館便り
10月に始まったキャリア教育プロジェクトへの協力については、10月第3週にもレポートした。10月上旬に小学校で、子供達に21世紀の自転車を企画するようミッション(使命、任務)を与え、11月上旬から中旬にかけて企画を検討し、中間発表した内容を私たちシマノの社員数人で、課題解決のためにアドバイスを行った。
このプロジェクトは3年目を迎えたが、ミッションと発表会の中間に学校を訪問し、子供達にアドバイスするのは今回が始めての試みであった。
こうしたプロセスを経て、11月下旬〜12月上旬に発表会が行われている。
参加校4校のうち3校の発表会が行われ、私は審査委員長として出席し、全体の講評と発表チームそれぞれに対して良かった点、改善すべき点について講評した。
子供達が30時間もの授業の中で調査し、考え、グループ討論をして役割を決めて発表するなど、真剣に努力した発表に対し、大人は真剣に聞き、真正面から受けとめて評価する責任があると思うからだ。もちろん授業による差もチーム間の差も、思考プロセスや結果において差は出る。その差はどこから出るかと考えると、やはり「課題に対してどれだけ真剣に取組んだか」という事になる。大人の社会と全く同じである。ただそのテーマが適切で、真剣に取組めるものであったかということがある。高性能な買物自転車の提案は良く考えられていた。小学生の高学年にもなると女の子はお母さんのお手伝いで、買物自転車も使うようで、こうした提案は真剣なものが多い。しかし足の不自由な人のために、手でこぐ自転車を考えたチームは、その課題解決のための仕組みやアイデアが具体的なものになっていなかった経験の差が内容の濃さに出てしまった。子供達の障害を持つ人への優しさは評価できるだけに惜しまれた。
(2)通勤サイクリング便り
日経新聞社刊「大人のための自転車入門」を共著させてもらった丹羽隆志さんから連絡があり、アマゾンのランキングの本の「実用、スポーツ、ホビー」の中の「自転車」で検索すると1位は丹羽さんの著作「自転車トラブル解決ブック」2位は「大人のための自転車入門」となり、丹羽さんにとって上位独占となり喜んでいるとのメールだった。また何番目になったと一喜一優するのではなく、自転車への関心の高まりを素直に喜びつつ、今後やるべき事をよく考えたいとのコメントもあった。私にとってもうれしい知らせだが、私の著作「大人のサイクリングビギナーズ」は「自転車」で検索すると86位だった。しかし、しかしである。「サイクリング」で検索すると何と堂々の1位だった。「大人の自転車入門」も9位だった。
限られた時間の中で何とか苦労して書き上げた努力が、好評な売れ行きを維持しているということで、報われた思いがします。これも多少背伸びすれば何とか自分でも出来る事を見極め、真剣に取組んだ結果と考えて、素直に喜び、さらにステップアップを考えたいと思います。(中村博司)

07.12-2.jpg大人のための自転車入門










07.12-2-1.jpg大人のサイクリングビギナーズ
posted by bikemuse at 12:15| カテゴリ無し | 更新情報をチェックする

2007年12月01日

2007年12月第1週

[ 12月2日 40万円の折畳車に、ちょっとビックリしました。]
(1)博物館便り

11月24日(土)にインテックス大阪でサイクルモードが開幕し、私も博物館資料としての今年のカタログ収集と勉強のため行ってきた。行くのはもちろんロードバイクだ。今回は駐車場も用意されていた。途中で何人かの会場を目指すサイクリストと一緒になった。中年のご夫婦は 大阪市 内 都島区 から走ってきたと言った。
会場は多くの業界関係者と一般入場者で熱気ムンムン。私の著作の売れ行きや、街で会うサイクリストの増加など、スポーツサイクルの愛好者が毎年増加してきた実感はあったが、実際にその人達を目の前にして大感激だ。
実に多くのスポーツバイクが展示され、それを限られた文章で紹介は出来ないが、ちょっと感動したのはダホン社のコンパクトバイクだ。25周年モデルとして世界限定250台作られた折畳車は、ペダルなし重量は7.5kgと超軽量ロードバイクなみだが、価格も40万円とビックリだった。
私のイメージする折畳車の概念を壊すものとして驚いた。個人的にはレースから来た人間として、このような自転車を購入する事は無いが、新しい自転車の誕生によってスポーツバイクの選択の幅が広がり、より多くの人が自転車に関心を示し、自転車ライフを楽しむことは大歓迎である。
自転車200年の歴史から見ても、新しいコンセプト、新しい素材、新しい機能が自転車の用途をさらに広げてくれる。まさに21世紀は、自転車に乗る事が意識の高い人間として認められる条件になる。自転車の歴史を研究する者としてそう考えています。21世紀の課題「健康」「環境」「教育」などに対して、対応できる道具は自転車以外にありますか?

07.12-1.jpgサイクルモードで見た、ダホン社の25周年モデル






(2)通勤サイクリング便り
大阪南港にあるインテックス大阪へ自転車で走ったが、大阪南港は港の倉庫へ貨物を運ぶ大型トラックが多く、とても車道を走る勇気はない。もちろん歩道は広く、歩行者もいないので走れるのだが、凸凹が多く、ロードバイクでの乗り心地は悪い。
住居部分には自転車通行レーンも整備されているようだが、年に1回しか自転車で走らない私にとっては利用しづらい。しかし少しずつ道に慣れてきて、ほぼ迷うことなく走れた。途中大和川の広い堤防の上を走った。自動車が来ない幅8m程もある道は、天気も良く気持ちよく走れた。
全国の一級河川で汚染度 No 1になる事が多い大和川だが、水質は毎度良くなり、今年は鮎の遡上と産卵が確認されたと新聞で紹介されていた。
美しい大和川沿いに整備されたサイクリング道路を走って、奈良や河内長野へ安全快適に、そして爽快に走れる日を遠からず実現するため、まちづくりと自転車利用を促進する活動をさらに加速させたいと思っています。29日(木)も堺市役所で来春に欧州を訪問し、自転車活用を研究する市議会議員の方5人に事前研修としての講演を行ってきました。(中村博司)

posted by bikemuse at 12:00| カテゴリ無し | 更新情報をチェックする