2008年08月30日

★2008年8月第5週

[ 8月31日 北京パラリンピックに参加するチームが来館してくれました。]
(1)博物館便り
先週お知らせした種子島は、新しい発見が多く勉強になった。
22日の昼過ぎに種子島に着き、江戸時代に建てられた種子島の伝統的民家を見学した。国の重要文化財に指定されている古市家住宅である。
この古市家の先祖は大阪の河内国、古市から来島したという説明があった。そのあと種子島の有名スポット「種子島宇宙センター」を見学し、1543年に鉄砲を伝来したポルトガル人が乗った船が漂着した門倉岬を訪問した。
夕方という事もあり、観光客もいない静かな岬である。太平洋の大海原が目の前に広がっていた。ここに伝わった鉄砲が堺で大量に作られ、戦国時代の戦法を大きく変えて日本統一に大きな役割を果たしたと思うと感慨深い。
シンポジウムでは、私は時間をもらって、当館の活動やまちづくりの活動報告を行い、私が考える「火縄銃を核としたまちづくり」の考え方を示した。
火縄銃のもつ4つの面 @歴史的事実 A当時の最新の技術の産物 B銃の複製を可能にした生産技術 C儲かる商品としての商人の視点 などがある。
一方種子島の西之表市が目指すべきものとして、市民のための @環境整備 A健康促進 B市民にも観光客にも魅力ある街 Cまちづくり=人づくりとしての教育 がある。
この4つの面との整合性を発見して伸ばすことが、未来を切り開く作業だと思う。
まちづくりの具体的提案をしてほしいとのコーディネーターからの要請に応えて、私は種子島の最高地点が282mの起伏が少ない島という地形、温暖な気候、人にやさしい、親切な島民の文化から、島へ来てもらい、島の魅力を知ってもらうためにサイクリングイベントの開催を提案した。
車の通行が少なく、農業はサトウキビ畑が広がる走り易い道は、自転車の走るのに最適な環境にある。私も次回訪問する時は、私の自転車で走ってみたい。

08.8-5.jpg鉄砲伝来の地、門倉岬の碑と太平洋




(2)通勤サイクリング便り
北京オリンピックも終わり、秋風が吹き、本当に走り易くなった。
当館も北京オリンピックに記念して、各種の自転車競技に特化した自転車12台を展示しているが、オリンピックの関係者の来館はない。そう思っていたら、パラリンピックの車椅子バスケットボール競技に参加するオランダチームが来館してくれた。
シマノヨーロッパより、見学したいチームがあると連絡があったのは半月程前だった。
実はこのチームの車椅子のメカニックをしている人は、バート・ブーム氏で、ドミフォン競技(自転車専用トラックで行われる。先導するオートバイとチームを組み、空気抵抗の少ない状況をつくり、高速で走り着順を競うレース)のアマチュアの世界チャンピオンになった経歴を持つ。一時シマノヨーロッパで働いていて、彼のドミフォン車を当館に寄付してくれた。まず当館のビデオで自転車の歴史を学んでもらい、そのあと私が英語で「これから当館を案内しますが、最初に紹介するのは世界選手権の優勝車でバート・ブーム氏の自転車です」と言ったら、15人のチーム全員から一斉に拍手が起こった。
私のへたな英語より、自転車に詳しいオランダ人であるがゆえにバート氏はオランダ語で、この自転車の説明を始めた。館内では、絵画コンクールの写生に訪れた子供達と一緒に選手達は記念写真を撮ったり、楽しい時間を過ごしてもらえたと思う。(中村博司)

08.8-5-1.jpg館内を見学するオランダチームに、ツール・ド・フランス優勝車の説明をした。

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2008年08月23日

★2008年8月第4週

[ 8月24日 さわやかな秋風が吹きはじめた]
(1)博物館便り
近年自転車への関心が高まっている影響もあるのか、講演やシンポジウムのパネリストとしての出席要請が多い。
23日は種子島の市制50周年を迎えた西之表市で「鉄砲伝来 今よみがえる種子島」というシンポジウムが開かれ出席する。
当館のある堺市と西之表市は、鉄砲伝来の関係で友好都市という関係にあり、「自転車を活用したまちづくり」をすすめている堺市の活動を説明できる人にパネリストの要請が西之表市より堺市にあったのは6月上旬だった。堺市からこのシンポジウムへの出席要請があり、参加することになった。私は堺の鉄加工の歴史を説明し、自転車を活用する街づくりの説明をする。あわせて、パネルディスカッションの中で「火縄銃の歴史等を生かしたまちづくり」のアイデアを提言してほしいとの事だ。
実は種子島のシンポジウムを受ける前に、24日(日)に岸和田市で行われる日本SF(サイエンス・フィクション)大会での自転車企画「人を風に変える自転車の進化と未来」にシマノへの協力要請が5月にあった。シマノからの出席打診があり、この企画に精力的に自転車の素晴らしさ、面白さを発信している高千穂遥氏や一本木蛮氏の出席も予定されているとの事なのでお受けしたのだ。
私にとってはSFの世界は子供の頃に愛読していたが、その後は全く無縁の世界となっているので、どのような出合いがあるのかとても楽しみである。

08.8-4.jpg鉄砲伝来 今よみがえる種子島 のパンフレットより。シンポジウムと全国火縄銃大会等が開催される。



(2)通勤サイクリング便り
暑さは峠を越したと思える兆しを感じる今日この頃である。
セミの鳴き声に勢いがなくなってきた。また声も「ミーン、ミーン」の声に「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ」という鳴き声がまじるようになった。このセミは「ツクツクボウシ」という名のセミで、晩夏から初秋にかけて発生するのだ。また夕方に犬の散歩で近くの公園に行くと、秋の風物詩とも言える虫の鳴き声がする。
それにしても大阪では最近は雨がほとんど降っていないので、公園も雑草があまり生えない程、土が乾ききっている。集中豪雨は困るが、少しは雨も欲しい。
北京オリンピックも雨天は少ないようで、順調にスケジュールを消化しているようだ。ロードレースはメダルにからめる所まで行けなかったが、ケイリンは銅メダルに輝いた。新聞記事によれば、競輪選手である永井選手は昨年の賞金が3,500万円だったが、今年はまだ280万円との事で、本当にオリンピックのために本業を投げうった頑張りは賞賛に値するものだ。しかしその時に1位と2位を占めたのはイギリス代表だし、団体追抜、個人追抜もイギリス代表だった。ツール・ド・フランスで4勝したカヴェンディッシュもイギリス人。
イギリスのスプリンター養成はどのような強化をしてこのような結果を出したのか興味津々です。
歴史もそうだが、結果(結果としての現象)には必ず理由があるからだ。ただ困るのは、その原因がわかって同じ事をしても、同じ結果は得られないという現実が残るのである。人間のするスポーツだから、見ていても面白いし、感動もするのである。(中村博司)

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2008年08月16日

★2008年8月第3週 

[ 8月17日 ツール・ド・おきなわは、市民85kmにエントリーしました。]
(1)博物館便り
先週に引続き映画の話である。浦沢直樹氏の原作となるコミック「20世紀少年」が実写映画化されて8月30日に封切られる。その前売券が、この映画の小道具を担当した会社から送られてきた。
この映画のために自転車を貸して欲しいと依頼があったのは昨年の秋である。いわゆる30〜40年前に少年たちの憧れだった方向指示器の光が流れるように点滅する機能と、自動車用を思わせる変速レバーのついた自転車である。
当館にこの種の自転車は4台保有しているが、ランプが点灯するのは1台だけだ。当館にとっては大変貴重な収蔵品だが、この作品の価値や影響力、そして点滅する証拠が残ってくれたらと期待を持って貸出したのだ。4月に貸出した自転車は初夏には無事に帰ってきた。そしてそのお礼として前売券が送られてきたのだ。どのようなシーンで、どのように使われているか楽しみである。また当館の名前もエンドロールで流していただけるとの事だ。

08.8-3.jpg20世紀少年の紹介パンフレットより。







08.8-3-1.jpg当館の貸出した自転車。点滅ランプを使いすぎて壊れては困るので、展示はしていない。





(2)通勤サイクリング便り
今年の暑さは昨年以上だ。昨年は7月は雨が多く涼しかった。しかし人間には環境に対する適応力があるようで、関西では連日のように続く35度以上の猛暑日にも大分慣れてきたと感じている。
私の場合は通勤サイクリングが中心なので、朝と日没後に走ることで、猛暑の中を走らないようにしている。
また朝は、夏用の長そでジャージーかアームカバーを着用して腕の日焼けを防いでいる。
立秋も過ぎ、残暑が厳しい日が続きますが、熱中症に注意して走ろう。
例年エントリーしているツール・ド・おきなわは、今年は85kmにエントリーした。昨年は60歳未満という規定があるため、背伸びして市民200kmにエントリーしたが、普久川ダムを上った82km地点でリタイアに終わった。
今年は自分にとって分相応と思える85kmのクラスにエントリーした。3年前と4年前にこのクラスでエントリーし、完走している。
ロードバイク愛好者が増えるなかで、たぶんレベルアップしている。今回はどの程度の走りが出来るかは、この夏から秋にかけてどれだけ走り込めるかにかかっている。
今年の年頭で目標とした、上位30%以内での完走を目指します。(中村博司)

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2008年08月09日

★2008年8月第2週

[ 8月10日 「シャカリキ!」の試写会に行ってきました。]
(1)博物館便り
この毎週日記を始めたのは2004年8月1日からで、丸4年が経過した。何回書いたかは計算していないが、正月は休んでいるので、1年で50回×4年で200回を越えているだろう。
4年前にブログを書いている人は今より相当に少なかったはずだが、それにしても長く続けてこれたものだ。
”継続は力なり”という言葉があるが、当館のホームページを訪問する人の何割かは、この毎週日記を見てもらっていると思う。おかげさまで、訪問して下さる件数は平均して毎月5,000件位はある。冬場は少なく、春は多いという傾向はあるが、毎年少しずつ増加している。
2003年11月にこのHPをリニューアルして約5年だが、累計では30万件になろうとしている。皆さんに多少でも役立つ情報提供の場として、また博物館の活動記録として、長く続けていきたいと思いますので、今後ともおつきあいの程、よろしくお願いいたします。
(2)通勤サイクリング便り
先週、大阪の東宝の社内で行われた「シャカリキ!」の試写会に行ってきた。曽田正人氏原作の人気漫画の実写版映画である。
撮影にシマノが協力したとの事で、招待されたのである。試写会にはフレームの提供など、機材の協力をしたパナソニック・サイクルテックの関係者が多く来ていた。
さて映画の中身だが、誰もが見ても楽しめるように、さまざまな工夫がされていた。ただ原作が漫画であり、実写の映画でそれをやるとオーバーアクションになってしまう。それが実際にレースを体験した私の目からは違和感と感じるのだが、面白いポイントにもなっている。しかし特筆すべきはレース中の高速での下り坂のシーンである。原作ではその緊張感、迫力がとてもうまく表現されていた事を鮮明に覚えている。
今回の実写映画でも相当に時間と労力を注いだと思える迫真の映像に仕上がっていた。
私の体験から言えば、幅10mの道路を下る時、30km/hでは左端をずっとキープして走れても、50km/hになると左車線をキープして走るのが精一杯。しかし70km/hになると10mの道をフルに使い、アウト・イン・アウトでないと走れない。幅10mの道路の中にある幅1mのコースをトレースするようにキープして下るのだが、それを外れるとコースアウトか転倒となる。しかも前の走者のスリップストリームをうまく使うには、車間距離は10m以内をキープしたい。転倒の恐怖を感じながら路面の状況を把握し、高速走行での路面からのショックに耐えながらハンドルをしっかり握り、低い姿勢を保つ。
そんなロードレースの迫真のシーンに仕上がっていた。個人的には私も40年前の現役選手の時はシャカリキの主人公同様「坂や!坂やったら誰にも負けへん!」という選手の一人だった事をなつかしく思い出した。 1970年に全日本ロードで優勝したのは日本CSCの5kmコースでした。
この映画は9月上旬より全国ロードショー開始です。(中村博司)
08.8-2.jpg

試写会でお願いして入手した「シャカリキ!」のシーンです。


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2008年08月02日

★2008年8月第1週 

[ 8月3日 真夏に深い森の中を走ると異次元の喜びがありました]
(1)博物館便り
最近私にとっては初めてと言える内容の取材を受けた。日経新聞社が購読し始めて日が浅い読書を対象に配信しているメールマガジン「NIKKEI 4946(よくよむ)」(8月配信)に、「私の日経の読み方」という談話を掲載したいというのである。7月は慶応の教授で前鳥取県知事の片山善博氏と聞いて思わず「私では力不足でしょう。本当に私でいいんですか?」と聞いた。
それも良いとの事であり、 私もずいぶん日経新聞には日経プラスワンのスポーツ健康学というコラムで9回の連載をさせてもらうだけでなく「大人のための自転車入門」を出させてもらったりとという経緯もあり引き受けた。 まだ配信されていないので、内容については今公表できないが、少々冷汗が出る取材となりました。
ただ言えることは、私は30年以上日経新聞を購読し続けていることです。
自転車レースに熱中した大学時代から社会人になり、営業として仕事をする中で、経済の事を学ぶ必要がありました。「門前の小僧、経を読む」ではありませんが、「習うより慣れろ」という気持ちで購読しているのです。でも「経済」も「英語」も相変わらず苦手です。コンプレックスがあります。だから日経新聞を読み、毎週英語のレッスンも受けているのです。
(2)通勤サイクリング便り
7月最後の週末は、シマノバイカーズフェスティバルに行ってきた。 暑い大阪を離れ標高1,000mの富士見パノラマリゾートというスキー場でのイベントに期待していたが、日射しは強く、さわやかな高原を満喫とはいかなかった。しっかり日焼け止めを塗った効果で、日焼けは防げた。
私は里山ツーリング(21.5km)のスクール走行を担当し、まずライディングスクールを実施した。まずスクール希望者の (1)タイヤの空気圧をチェックした。 空気圧が高すぎると振動を吸収しないだけでなく、地面とのグリップ力が弱く、スリップし易いのだ。
普段街乗りにマウンテンバイクを使っている人は空気圧が高いようだ。街乗りなら空気圧は高くても良いが、舗装されていないジャリ道などでは指でタイヤを押すと少しへこむ位に空気圧が少ないほうが良い。  (2)前輪を固定する。クイックレリーズも十分に締まっているか確認した。そして (3)サドルの高さの合わせ方 (4)サドルを高くすると止まったとき不安定になるので、サドルの前にお尻をおろして止まり、スタートはペダルを踏み込みながら、サドルに乗る事を全員に実習してもらった。次に (5)前ブレーキだけを使うことは前方宙返りの危険があるので、サドルからお尻を後方へずらして後ブレーキから使い、さらにスピードを落とす時は前ブレーキを使うように説明した。その後 (6)未舗装路で手がハンドルから離れないハンドルの握り方 (7)早めに変速するスムーズで足が疲れない変速機の上手な使い方。など説明した。
こうした 基本中の基本をきちんと教えた効果は大きくほとんどの人がスムーズに全コースを事故もなく完走し、マウンテンバイクの楽しさを体験してもらえたと思う。実はこの裏には一つの仕掛けがありました。
21.5qのコースには3ヶ所のエイドステーションがあり、給水と共にキュウリ、トマト、レタスを味噌と一緒に地元の方が提供して下さったのです。 私も食べましたが、新鮮な野菜は絶品で、都会ではお金で買えない味がしました。最後のステーションは果物で作られたゼリーに 参加者も大満足でした。最近のロードバイク人気で、マウンテンバイクで遊ぶ人は少し減っているようですが、真夏の深い森の中を走るとロードバイクの世界と全く異なる喜びがありました。マウンテンバイクは20世紀を代表する自転車だと、その魅力を再発見しました。
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エイドステーションで野菜を味わう参加者


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