(1)博物館便り
先週は日本自動車教育振興財団の研修に協力した。
学校の先生方を対象に、自転車の交通安全を主な目的にしたセミナーは3〜4年に1度実施している。
当館での2回目の研修である。
自転車を活用したまちづくりに関する1時間半の講演を依頼された。
午前10時10分より11時40分まで「人と自転車の新しい関係を育むまちづくり」と題して講演をした。参加者は20人と当初の予定より少なくなった。 新型インフルエンザで休校した学校の夏休みが短くなった事情がある。
午後に当館を見学していただいて、そのあとクラシック自転車のレプリカに試乗してもらい終了した。
講演資料は昨年、種子島で行った時に作っていたパワーポイントのものが、ほぼ使えた。
講演は話をする時間の10倍位の準備が必要である。私も幾通りかの資料を作ったものを保存している。しかし変化のスピードが速いので、こうした資料はどんどん改訂する必要がある。ここ1〜2年にパリやバルセロナ等で実施されたヴェリブやスマートバイクというコミュニティサイクルの普及が著しい変化だ。
今週の展示車の紹介は、フランスのディジョン市で1919年に作られたテロー社の3段の外装変速機を装備したモデルである。
変速ギアは車輪の内側に16T、中央に20T、外側に18Tのギアを配列し、この3枚のギアが左右に動いてチェンはねじって使わず変速する仕組みだ。
この会社のポスターは、女性でもこの自転車に乗れば楽々と坂を上れるという図柄を採用している。


(2)通勤サイクリング
関西は先週末は急に涼しくなった。昼間は晴れれば気温は上昇するが、朝は確実に涼しい。ある朝などウィンドブレーカーを着用して走り出したくらいだ。
先日脚をマッサージしてもらう機会があった。そして私の右脚に比べ左脚が細いと指摘された。
10年位前に左脚を痛めて治療した事があり、それ以来左脚を右脚で補う走りをしてきた結果だろう。人間の体は左右対称に出来ているが、顔も含め左右全く同じものはほとんどないように思う。私の腕も右利きである事から明らかに右腕が太く左腕は細い。長さも少々違うように思う。
そう考えると脚の太さが少々違っていても心配する程のものではない。
ただ自転車を真直ぐ走らせるために左右のペダルに同じ力を加える事が必要だという私のペダリングの考え方に変わりはない。しかし私の乗る自転車のタイヤの跡は、右への蛇行が左より大きいことになるのだろう。理想のペダリングをイメージしてもそれが出来ないのが現実なのですね。(中村博司)