2009年10月31日

★2009年11月第1週

[ 11月1日 ”ツール・ド・しものせき”で130km走りました。]
(1)博物館便り

先週は下関市で行われた「ツール・ド・しものせき2009」をお手伝いしてきた。シマノの下関工場がある関係で4年前の初回の開催準備からお手伝いをしている。
町村合併で広くなった下関市をすべて回って一体感を持つために企画されたイベントであり、「サイクルタウン下関」を目指すシンボル的イベントである。過去3回の大会には下関市長がロングコース130kmを走るのをアテンドした。今回は参加者が何らかのトラブルを起こした時に備えて自由に走ってほしいとの要請だった。
今回初めて行われた小人数に絞ったレストランでの前夜祭と当日の開会式にはゲストとして紹介された。
当日は曇り時々晴れといった天候で雨の心配もなく、ほぼ自分の走り易いペースで130kmを約6時間もかけて走った。もちろん各エイドのポイントではエネルギーや水の補給もしっかり取り、腰や尻の痛みもなく楽しめた。
嬉しかったのは、沿道の住民の方々の励まし声援が多く、その度に手を振るなどしていたが、時には手が疲れると思える程だった。多くのボランティアの方々の交通整理と地域全体に受け入れられたイベントであると実感できた。今回の参加者は1,100人で昨年の1,000人に比べ100増えた。これは実態ではなく、2週間で130kmのロングコースは800人の定員に達していたとの事なので、すべての希望者を受付けたら2,000人を超えたのではないかと思える程魅力的なイベントだった。
09.11-1-1.jpg110km地点にある最後のエイドポイントではうどん、新米のおにぎりなどが用意されていて大満足です。

(2)通勤サイクリング
日没がますます速まり、気温も下がる。ライトを照らし、リフレクタも多用し、防寒対策もぬかりなく走っている。自転車通勤というライフスタイルを継続しているから、健康診断も長距離サイクリングも難なくクリアできているのだと思う。ただレースは全く異質のものだ。自分の限界を確認できる。自分の体力の現実を思い知らされる。転倒事故の可能性も通勤やサイクリングに比べて高い。たぶん自分の限界に挑戦することが私は好きなのだろう。また私の自転車の原点はレースであり、それを大事にしたいとも思う。頭も体も使わないと老化する。それを遅らせるためには、少々の無理や疲れる事をする姿勢も必要だ。また私は自転車の世界を広める活動をしている人間であり、自らの言葉でレースを語るには、体験を大事にしたいという使命感が働くこともある。

(3)新刊の紹介
私の友人であり、最初の共著「大人のための自転車入門」の著者の1人でもある丹羽隆志さんがハガキ大の卓上カレンダーを作りましたので紹介します。
日本、モンゴル、ネパールの雄大な自然の中を走るサイクリストをとらえているスケールの大きな写真を12枚納めています。送料を含んで1,050円で、彼のHP「やまみちアドベンチャー」から申し込めます。(中村博司)
09.11-1.jpgカレンダーの中の1枚にはツール・ド・しものせきのコースから見える下関市の角島への橋の上を走るサイクリストが小さく写っています。
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2009年10月24日

★2009年10月第4週

[ 10月25日 袖なしのウィンドブレーカーの季節]
(1)博物館便り
先週は当博物館が大学等に研究委託している事業の「研究結果発表会」を実施した。
発表者が2人の大学の先生だけなので、私が前座の役をした。20分程の時間で当館の活動報告を行った。次に浜松大学の星川先生から「高回転ペダリング運動が身体に及ぼす影響」を20分で発表していただいた。最後に名古屋市立大学の高石先生から「歩行および自転車運動に伴う血中ホルモン濃度変化」を発表していただいた。先生方には誠に申し訳ないが告知に力を入れていなかったので、聞いてくれたのは小人数だった。この発表資料は先生方から提供を受け次第、当館の図書館で見てもらえるようにする予定である。
今週の展示車の紹介は1920年(大正9年)頃に作られたラージ号である。
当時の日本の技術水準は欧米に比べ劣っており、輸入自転車が中心であった。この自転車はイギリスのラッジ車の自転車を、東京にあった大日本自転車で組立てるノックダウン方式で作られた。
ラッジは日本人には発言しにくいので、ラージ号自転車と改称されて呼ばれていた。
09.10-4.jpg
(2)通勤サイクリング
朝夕が冷え込み、手袋は指切りでは冷えると感じ始めた。ウィンドブレーカーも走り出す時は必要だが、体が温まるとすぐに脱ぐことになる。
最近よく使うのが袖なしのウィンドブレーカーである。冷たい風に当たって腕が冷えそうだが、保温が必要な首と胴の部分はしっかりガードしてくれる。背中はメッシュになっているので、体で発生する熱を逃してくれるので具合がよい。また背中のポケットもジャージーのポケットより大きいので、少々大きくかさばるものも収納できるのでこの時期は必須のアイテムである。
(3)新刊の紹介
八重洲出版からチクリッシモ16号が発行された。スペイン一周レースで優勝したスペインのバルベルデ選手が表紙を飾る。
内容はスペイン一周と世界選手権のレポートだが、興味深かったのはメカニック歴が30年というメカニックの仕事と人生活だった。
年間のホテル暮らしが218日という数字を見て、プロチームのメカニックとして働いた1973年の私の体験を思い出しました。
09.10-4-1.jpgチクリッシモ16号の表紙
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2009年10月17日

★2009年10月第3週 

[ 10月18日 NHK教育TV「おしゃれ工房」に出演します。]
(1)博物館便り
6月下旬にNHKより、NHK教育TVのおしゃれ工房への出演依頼があった。何度も打合せ、ロケの下見を重ねてきて、先週はその収録があった。4日間をかけて25分の番組を2本分すべてロケで収録だった。このテキストは今月21日(水)に全国書店で発売予定です。放映は11月18日(水)と25日(水)の11:30〜11:54と21:30〜11:54にオンエアの予定です。
内容は「”きれいを磨く” 自転車でスイスイエクササイズ」で中年の女性を主な視聴者にしている番組なので、お買物目的のシティーサイクルを使ってエクササイズとミニトリップを楽しむノウハウを伝える内容になります。ゲストはシンクロナイズドスイミングのメダリスト奥野史子さんで、NHKの山本美希アナウンサーの2人に自転車の点検やサドルの高さを適正にして、ハンドルを引きつけて走る事で全身運動となって、エクササイズ効果が高まるなど指導する”先生”として出演します。
09.10-3-1.jpg泉北ニュータウンの新桧尾公園と光明池緑地でエクササイズの収録をしました。
09.10-3.jpg堺の旧市街地を巡り、最後は夕焼けに染まる日本最古の洋式灯台で番組を締めくくりました。
(2)通勤サイクリング
おしゃれ工房の収録は思った以上に時間がかかった。
午後7時〜8時に終了し、使用した自転車を博物館に戻してからメールチェックなどをしていると雷雨が来るなど、自転車に乗れない日もあった。しかし堺の市街地をクロスバイクで走ったあとは、どうしてもロードで走りたくなった。使い慣れない自転車に乗ると乗車姿勢も変わり、いつもと違う筋肉を使ってしまった。その疲れを取り除くには、いつものロードバイクでゆっくり走るのに限るのだ。(中村博司)


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2009年10月10日

★2009年10月第2週

[ 10月11日 拙著「自転車で健康になる」の韓国版が出ることになりました。]
(1)博物館便り
強力な台風18号が日本を通過し、各地に大きな被害が出た。
当館は建物に被害はなかったものの、体験学習のための大仙公園内にある自転車ひろばの並木が2本倒れた。幸い試乗コースの東側のフェンスにもたれるようにして傾いた状態であるので、また起してやれば枯れずにすみそうだ。対策については木を植えた堺市の大仙公園事務所にお願いした。
自転車ひろばでは真夏は日射しが強く、けやきを中心に木陰を広くカバーする木を植えてもらった。ただ木の成長には時間が必要であり、この2本の木が再び元気を取り戻してほしいと思う。
今週の展示車の紹介は、1910年にアメリカで作られたチリオン木製自転車だ。
ヒッコリーという木を使って、木の車体を真鍮の金具(ラグ)で固定している。木は軽くて弾力に富んだ材料で乗り心地が良いと19世紀末から20世紀初め頃に作られていたようだ。この頃、自転車の大量生産が始まり価格破壊が起こったが、木製自転車は価格を維持していたとアメリカの自転車史の本には書いてあった。
現在木製の自転車はほとんど作られていない。これは木は乾燥すると割れる性質があり、乾燥しないよう塗装したり、割れないように金属の細い棒を埋め込んだり、ノウハウが必要でコストもかかる事が原因だと思う。
09.10-2.jpg1910年のアメリカ製木製自転車






(2)通勤サイクリング
台風が通り過ぎた翌日は冷え込んだ。この秋始めてレッグウォーマーを着用して走った。
台風接近で雨天が続き、自転車に乗れない日が続き、体調がスッキリしなかった。これから好天が続くようなので、毎日自転車に乗れる。これで体調も回復するだろう。
先日、日経新聞出版社から書類が届いた。今年6月に出版した「自転車で健康になる」日経新聞社が、韓国の出版社より翻訳して韓国で出版したいが、著者である私に同意を求める文書だった。早速同意文書を返送した。
韓国では日本以上に自転車に乗る人が急増している。本を書くという作業は多くの時間と労力を要するので、日本以外に私の本の読者が広がるのはちょっぴり嬉しいことです。(中村博司)
09.10-2-1.jpg私の最初の著作「大人のための自転車入門」の日本語版と韓国語版です。表紙のデザインの差はお国柄というか文化の違いを感じます。

posted by bikemuse at 15:27| カテゴリ無し | 更新情報をチェックする

2009年10月04日

★2009年10月第1週 

[ 10月4日 中秋の名月]
(1)博物館便り
先週は久しぶりに小学校の授業を手伝いに2校訪問した。何回もこの毎週日記に書いたキャリア教育のお手伝いだ。ロードジャージーにヘルメットを着用し、颯爽と現れるパフォーマンスに続いて、19世紀の人は自転車を発明し、安全に乗れる自転車を作り、20世紀の人は誰もが買え、乗り易い変速機やマウンテンバイクを発明した。21世紀はあなた方がどのように自転車を使うかで自転車の未来が決まります。今日からあなた方をシマノの企画部の社員に任命しますから、あなた方やあなたの周りの人が喜ぶ自転車を考え企画を立てて下さいとミッションを与える授業を行った。あとで先生に聞くと「ふだんの授業ではメモを取らない子供までがメモを取り熱心に聞いていた。こんな事は初めてだ」と驚いていた。私も久しぶりの授業で緊張し、ふだんより大きな声で話した。こうした緊張感が子供に「大人が本気になって私たちに話している」と感じてくれたのだろう。私も子供の頃に大人の人が私に真剣に話をしてくれた事が嬉しかった記憶がある。
今週の展示車の紹介は1903年にアメリカで作られた「クレセント」である。特筆すべきはチェンケースのデザインである。19世紀末に欧州で流行した装飾美術のアール・ヌーヴォーのデザインが使われ、優美でエレガントに作られている。後車輪にはスカートを巻き込まないようネットが張られている。
09.10-1.jpg






(2)通勤サイクリング
10月3日は中秋の名月であった。この中秋の名月は旧暦の8月15日の月のことなので、十五夜ともいうのです。私もこの行事は旧暦の行事だと思っていたが、実は7世紀初めに旧暦が日本に伝わる前からあった行事なのだ。というのは旧暦は満月ではなく新月を中心にした暦だからだ。それがのちに旧暦に組込まれ、明治時代からは太陽暦に切り替わってからも、ずっと大事な年中行事のひとつとして生きている。文字を持たない時期に生まれた、満月を中心にした暦の時代の行事が、新月を中心にした時代を経て、太陽を中心にした新暦の時間が重なり合って受け継がれている。こうした文化を大事にしている日本という国の文化を思い起こさせてくれた。
話は全く変わるが、私の新しい自転車を紹介したい。
1980年代中頃にオーダーで作ったトーエイのランドナーである。ずっと組立てないままにしていた。走ってみたい気持ちはあるが、日本のサイクリングの文化が花開いた時代(オーダーメイド車の時代・・・)のオーダーメイド車の代表として、博物館で展示したいと考えている。(中村博司)
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満月色?の黄色いトーエイ
posted by bikemuse at 14:10| カテゴリ無し | 更新情報をチェックする